日本語とモンゴル語版『やまんば』紙芝居

『やまんば』紙芝居 (日本語とモンゴル語版)2014年11月1日 第2版第1刷発行
作:梅村浄 絵:ONION 協力:松原許子 野坂悦子 ガンバートル
モンゴル語監修: ムンフツェツェグ

はじめに

日本にはたくさんの昔話があります。
子どもの頃、毎晩のようにおばあさんが「やまんば」の話をしてくれました。
私たち3人きょうだいは、こわくて、きゃあきゃあ言いながら聞きました。
最後に助かって、おばあさんの家に行くところで、ほっとして眠りについたものです。
日本の子どもたち、モンゴルの子どもたちにこの「やまんば」の話を伝えようと、紙芝居を作りました。
どうぞ演じ手の思いのまま、自由に演じて下さい。

2014年2月  東京にて 梅村 浄

申し込み

申込先:188-0012 西東京市南町5-17-2 梅村 浄
ファクス: 042-465-2481
メール:申し込みフォームからお願いします。
価格:2000円と郵送料(1部は600円)
代金振込先:ゆうちょ銀行 10070-91190061 ウメムラキヨラ

日本の紙芝居をモンゴル語に 「両国の架け橋」

西東京市で子どもの言葉と心の相談室を開く医師の梅村浄(きよら)さん(69)が、日本の昔話「やまんば」をモンゴル語に訳した紙芝居を作った。梅村さんは「両国の架け橋になってほしい」と願う。

モンゴルとの縁は4年前。西東京市で開業していた小児科診療所を閉め、モンゴル大学に1年間留学した。

あらゆる子どもの病気を診療しながら、ライフワークとして子どもの言語障害の相談に乗ってきた。きっかけは、長女が生後まもなく病気で半身まひになり、言語などに障害が残ったことだった。「子どもの言葉は生活の中で育まれる」と考え、長女は普通学級に通わせた。長女は高校を6年かけて卒業した。

「ハンディキャップのある子どもたちを教えてきたのだから、自分も年齢のハンディに挑戦しよう」と始めたのがモンゴル語だった。なかなか単語を覚えられず、発音も難しかった。帰国後も東京外語大モンゴル語科で勉強を続けた。診療所は相談室として再開した。年1、2回、モンゴルを訪れ、障害がある子どもと交流する。

「やまんば」は、祖母が自分たち兄弟に話して聞かせてくれた。画家に描いてもらい、日本語の隣にモンゴル語の訳をつけ、今年4月、100部を自主制作した。東京外大で教わったモンゴル人の客員教授が監修してくれた。

梅村さんは5月、日本国内のモンゴル人留学生の催しで紙芝居を上演した。9月には、梅村さんとともにモンゴルの子どもと交流する女性が現地で披露し、数部を学校などに寄付した。梅村さんは「両国がお互いを知るきっかけになれば」と話す。

残りは10部ほどになり、増版を考えている。1部2千円と郵送料。希望者は氏名と住所、電話番号を書いて梅村こども診療所相談室(ファクス042・465・2481)へ。(高橋友佳理)